遺伝子変異に合わせたがん治療とは
ー 代表的な遺伝子変異
EGFR遺伝子変異とは

EGFR遺伝子に変異が起こるとどうなるの?

EGFR(イージーエフアール)は、細胞の増殖に関わるタンパク質のひとつです。
EGFRタンパク質を作り出すEGFR遺伝子に変異が起こると、異常のあるEGFRタンパク質が作られ、必要のないときにも細胞が増殖し、がんが発生しやすくなると考えられています。
EGFR遺伝子変異によって起こる細胞内の変化*2(イメージ図)
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EGFR遺伝子変異は、どんな患者さんで確認されているの?

EGFR遺伝子の変異は肺がん患者さんでよく確認されています。
欧米人の患者さんに比べてアジア人の患者さんに多い傾向があり、日本人では肺腺がんの患者さんの約半数でこの変異が確認されます。また、人種を問わず、女性患者さんやタバコを吸わない患者さんのほうで多く確認されることが知られています*1
肺がんのほか、大腸がん、脳腫瘍(膠芽腫)、頭頚部がん、膵がん、乳がんなどの固形がんでもEGFR遺伝子の変異が確認されることがあります*2
*1 Midha, A. et al.: EGFR mutation incidence in non-small-cell lung cancer of adenocarcinoma histology: a systematicreview and global map by ethnicity (mutMapII). Am J Cancer Res 5: 2892-2911, 2015.
*2 Wee,P. and Wang,Z.: Epidermal Growth Factor Receptor Cell Proliferation Signaling Pathways. Cancers(Basel). 9(5): 52, 2017.

EGFR遺伝子変異が確認された場合、治療の方針はどう変わるの?

2020年4月現在、肺がんの患者さんにはEGFR遺伝子変異に対応した保険適用の薬剤があります。これらの薬剤はEGFRタンパク質の働きを妨げる作用があり、検査でEGFR遺伝子変異が確認されれば、効果を示す可能性があると期待されます*3
がんゲノム医療による検査、治療については、主治医、医療機関にてご相談ください。
*3 日本肺癌学会: 肺癌患者におけるEGFR遺伝子変異検査の手引き 第4.3版 2020年3月31日.

コラムCOLUMNエキスパートパネルとは

がん薬物療法、遺伝医学、遺伝カウンセリング、病理学などに関する専門的な知識をもった医師などの専門家が参加する会議で、がん遺伝子パネル検査の結果に基づいて、患者さんの治療方針を検討します。エキスパートパネルは、国が指定するがんゲノム医療中核拠点病院・拠点病院で開催されます。
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