がんの遺伝子を知る。
それは、がんを知ること。
なぜ、自分はがんに? 
わたしに合った治療は? 
これからどうしたら?
日本でもはじまった「がんゲノム医療」は、
がん患者さん一人ひとりの「がんの遺伝子」の情報を
診断や治療に活かすことで、
より患者さんに合わせた
個別化医療を提供し、この問いに応えようとしています。
そのために行う検査のひとつが
「がん遺伝子パネル検査」です。

01なぜ、がんの遺伝子を
知る必要があるの?

がんの原因は遺伝子の変異だからです。
私たちの体は、たくさんの細胞から成り立っています。あるとき、その細胞が際限なく増殖をはじめ、まわりの組織や他の臓器に入り込んで体を衰弱させる。これが、がんです。
それでは、なぜ正常な細胞が、がん細胞に変わるのでしょうか。原因は、私たちの体の設計図である「遺伝子」の変化(変異)です。通常であれば遺伝子の変異は自然に修復されますが、そのしくみが働かず、遺伝子の変異が蓄積し、がんの発生につながることがあります。
このような、がんに関係する遺伝子は、数100個見つかっています。どの遺伝子に起きた変異によりがんが発生したのかは、患者さんごとに異なります。

02がんの遺伝子の
変異を
調べると、
治療はどう変わるの?

従来の臓器別にがんをみる治療から、患者さん一人ひとりの
遺伝子変異に合わせた治療を行えるようになります。
たとえば肺がんでは、遺伝子の変異によってがんを分類し、それぞれ異なる治療を行います。
しかしそれには、ひとつひとつの遺伝子を順番に調べる必要があり、時間がかかっていました。
近年、抗がん剤の開発と同時にコンパニオン診断やパネル検査とよばれる遺伝子検査の技術が進歩したことにより、がんの原因となる遺伝子の変異でがんを分類し、治療する考え方がはじまっています。
分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤は、同じ肺がんの患者さんでも、ある遺伝子に変異があるかないかで、薬剤の効果や副作用が異なる場合があります。また、違う臓器のがんでも、共通する変異があると、同じ薬剤が効果を示すということもあります。

03がんの遺伝子を、
どうやって調べるの?

「がん遺伝子パネル検査」という検査方法があります。
「がん遺伝子パネル検査」とは、遺伝子をひとつひとつ順番に調べる従来の検査とは違い、100種類以上のがんの遺伝子の変異を一度に調べられる検査です。検査では患者さんのがん細胞の遺伝子の情報を、次世代シークエンサーという装置で読み取ります。そして、読み取った遺伝子の情報を解析して、がんの原因となった遺伝子の変異を調べます。すると、見つかった遺伝子変異に合った薬剤の候補がわかる可能性があります。
がんゲノム医療では、この見つかった遺伝子変異に合った薬剤の選択肢に加え、治療歴、健康状態、標準治療や保険適用の可能性、費用などを検討し、患者さん・ご家族・医療チームで話し合って治療方針を決定します。
検査の結果、変異が見つからない場合や、変異に対応した薬剤が見つからない場合、遺伝子変異ではない遺伝性のがんの可能性が示される場合もあります。詳しくは、がんゲノム医療実施病院の医師や遺伝カウンセラーにご相談ください。

04がんゲノム医療は
どこで行われているの?

全国のがんゲノム医療中核拠点病院と連携病院で、
がん遺伝子パネル検査に基づく検査・治療が行われます。
がんの個別化医療の実現をめざし、がんゲノム医療の体制づくりを国が推進しています。2018年10月には、全国11カ所のがんゲノム医療中核拠点病院と、それらと協力してゲノム医療を行う135カ所の連携病院が指定されました。
これらのがんゲノム医療中核拠点病院等で、2019年中にはがん遺伝子パネル検査が保険診療で行うことができる予定です。
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